【訂正(2026年9月21日)】記事の中で、OXBOWのビタミンCを「L-アスコルビン酸-2-ポリリン酸」と書いていましたが、袋に書かれているのは「L-アスコルビン酸リン酸塩(安定型ビタミンC)」でした。どちらもビタミンCにリン酸をくっつけて壊れにくくした「安定型ビタミンC」で、記事の内容は変わりません。訂正してお詫びします。
我が家には、茶白黒のルルと、灰色で額につむじがあるごまおという2匹のモルモットがいます。モルモットは体の中でビタミンCを作れない動物なので、毎日の補給が欠かせません。
この記事は、良かれと思って続けていた「飲み水にビタミンCを混ぜる」をやめた話です。やめた理由と、代わりにどうしているか、そしてペレットの値段を比べてみた結果を書きます。

1. 飼い主として思っていたこと
うちでは、専用のタブレットに加えて、飲み水に液体のビタミンCを混ぜていました。理由は単純で、ごまおがタブレットを食べてくれないから。今年の6月にごまおに尿石が見つかっていたこともあって、「せめてお水から確実に摂ってほしい」と思っていました。
ごまおを迎えたペットショップでも、水にビタミン剤を入れていました。製品のフィルムには「獣医さんおすすめ!」の文字。だから疑ったことがありませんでした。「水に混ぜれば、飲むたびに摂れる。いちばん確実」。なんとなく、そう思っていました。
この製品はモルモットやデグーにも使えると書かれていて、飲み水に混ぜる与え方も説明書のとおりです。つまり、わたしは説明書どおりに使っていました。製品が悪いという話ではありません。水に混ぜるという使い方が、結石持ちのごまおには合わなかった、という話です。

もうひとつ、なんとなく思っていたこと。「ハムスターは雑食だからモルモットの食べ物はだめ。でもウサギなら大丈夫だろう」。売り場のおやつも「小動物・ウサギ・モルモット・ハムスター・デグー」とまとめて書いてあるものが多いので、そういうものだと思っていました。

2. 調べてみたら、逆だった
ごまおの結石のことがあって、食事まわりを一度ちゃんと確かめたくなりました。せっかくなので、英語の資料まで広げてみることにしました。読んだのは、米国の獣医向けマニュアル(Merck Veterinary Manual)のモルモットの飼育と栄養の項と、エキゾチック動物の獣医学の教科書です。
飲み水にビタミンCを混ぜるのは「すすめない」と書いてあった
米国の獣医向けマニュアルには、飲み水へのビタミンC添加は推奨しない、とはっきり書かれていました。理由は2つ。
- 水に溶けたビタミンCは、光や空気に触れて数時間で効かなくなる。飲む頃にはただの酸っぱい水
- 味が変わった水を嫌がる子がいて、飲む量が減ることがある。飲む量が減るとおしっこが濃くなり、尿路結石の心配が増える
結石持ちのごまおに、いちばんしてほしいのは「お水をたくさん飲むこと」です。栄養を摂らせたい一心でやっていたことが、その一番大事なことの邪魔をしていたかもしれない。読んでハッとしました。
説明書どおりの使い方と、海外のマニュアルの「すすめない」が食い違っている形です。どちらが正しいとは、わたしには言えません。ただ、うちはごまおの飲む量を測っていなかったので、減っていたかどうかも分かりません。「減っていたかもしれない」で、やめる理由には十分でした。
ペレットのビタミンCは「3か月で消える」だけではなかった
「ペレットのビタミンCは開封から3か月でなくなる」という話は、わたしも聞いたことがありました。教科書によると、それは昔ながらのコーティング型のビタミンCの話で、製造からおよそ90日で大半が失われます。いま一部のペレットに使われている安定型のビタミンC(L-アスコルビン酸-2-ポリリン酸)は、製造後およそ180日まで保たれるそうです。
成体のモルモットに必要なビタミンCは、1日に体重1kgあたり10〜25mg。専用ペレットを決められた量食べて、新鮮な野菜を添えれば足りる計算になります。
野菜は「おやつ程度」ではなかった
野菜については、わたしの思い込みがいちばん大きく外れました。同じマニュアルに引かれている研究では、日常的に7〜10種類以上の野菜を日替わりで与えられているモルモットは、尿路結石が少なかったという報告があります。1種類に偏らないことで特定のミネラルの偏りを避けられ、野菜から自然に水分も摂れる、という理屈です。
ここまで読んで、思い込みの答え合わせをすると、「水に混ぜれば確実」は外れ、「ウサギ用でも大丈夫」も外れ(ウサギ用のペレットには、ビタミンCが入っていないものが多いです)、「野菜はおやつ程度」も外れでした。全部外れです。
3. わたしがビックリしたこと4つ
ビックリ1.良かれと思ってビタミン剤を水に混ぜたことが、水をまずくして逆に水分を摂らなくなること。あとから見たらパッケージのフィルムにも「獣医おすすめ」と書いてた。ごまおを迎えた時もペットショップでそれを飲んでた。
ビックリ2.ハムスターは雑食性だからモルモットの食べ物を与えたらだめなのは分かるけど、正直ウサギなら大丈夫だろうと思ってました。実際売り場にあるおやつも「小動物、ウサギ、モルモット、ハムスター、デグー…」とまとめて書いてる方が多い。
ビックリ3.L-アスコルビン酸-2-ポリリン酸。初めて聞いた。今まで与えていたペレットには入っていなかった。大手で獣医さんもおすすめ!のイメージがあるけど、入っていない。OXBOWに切り替えたのも、この成分のためではなくて、ごまおの結石ケアにカルシウムが低いものを探していたから。他のペレットも調べてみたけど、ほぼ無いのと、値段が実はそんなに変わらないことに気づいた。選択ひとつで大きな差が出る。
ビックリ4.野菜はおやつ程度だと思ったけど、7種類も!

4. ペレットの値段を比べてみた
「安定型のビタミンCが入ったペレットは高いのでは」と思って、店頭とネットの実勢価格を100gあたりで計算してみました(2026年9月・twopiggies調べ)。表の右端は、パッケージに書かれているビタミンCの書き方です。
| ペレット名 | 内容量・実勢価格 | 100gあたり | パッケージのビタミンC表記 |
|---|---|---|---|
| OXBOW エッセンシャル | 2.25kg/約3,500円 | 約155円 | L-アスコルビン酸-2-ポリリン酸 |
| モルモットセレクション | 750g/約1,400円 | 約186円 | 皮膜で保護された高機能ビタミンC |
| SANKO モルモットプラス | 700g/約1,100円 | 約157円 | 長期保存性に優れたビタミンC |
| ハイペット 恵 モルモット | 300g/約1,100円 | 約366円 | 安定性に優れたビタミンC |
OXBOWは袋が大きいので買うときは高く見えますが、100gあたりにすると国内の定番と同じか、少し安いくらいでした。半年もつビタミンCなら、大袋でも最後まで成分を失わずに使い切れます。うちがOXBOWにした理由はカルシウムの低さでしたが、結果的にビタミンCの面でも助かった形です。

5. これから我が家のやり方
①液体ビタミンCは即やめて、水ボトルをきれいに洗って浄水に切り替えました。タブレットは、ルルのたまのおやつに。ごまおのように錠剤を食べない子のビタミンCは、ペレットと野菜で足りる計算なので、そこに任せます。

②野菜は前からあげていたので、種類を増やすことを意識します(できる範囲で)。夕飯の支度のとき、モルモット用の野菜を先に切ってから、ねぎやいも類を切るようにしました。コンパクトなまな板は100均で買ったものです。


③ペレットは今までと同じ1日20g、チモシーは食べ放題。


しばらく続けて様子を見ます。やめてみて気づいたのは、毎日サプリを計って混ぜる手間と、ボトルを念入りに洗う作業が消えたこと。ずいぶん楽になりました。その分の時間で、ケージの前に座って2匹が野菜をかじるのを眺めています。

6. 私からのメッセージ
この記事は、国内外の獣医向け資料を自分で読んで確かめた内容をまとめたものです。犬・猫・ウサギの情報とは分けて、モルモットの話だけを書きました。出典もいくつか貼っておきますが、あくまでもtwopiggies調べなので、日々のケアのひとつの参考までになれば嬉しいです。正しいとも間違いとも言えません。
この記事を読んで「うちの子大丈夫?!」と不安に感じる方もいるかもしれません。出来る範囲で大丈夫です。自分は人間の子供を育てていて、「怒鳴ることは科学的に悪影響」と言われても感情的になることはあるし、「たくさんの栄養を取った方が科学的にいい」と言われても、適当に済ませた日はある。でも愛情は変わらない。これからも皆さんと一緒に学んでいければと思います。
おしっこの色や量がいつもと違う、食べない、うずくまっている。そんなときは、この記事より先に、まず病院へ。
ルルのおしっこに血が混ざった日のことは、【モルモットの防災実録】26時間の停電に書いています。同じように海外の獣医向けの資料まで調べた記事に、モルモットの耳掃除、うちはしていません。もあります。
出典
- Merck Veterinary Manual「Housing and Nutrition of Guinea Pigs」(米国の獣医向けマニュアル)https://www.merckvetmanual.com/exotic-and-laboratory-animals/guinea-pigs/housing-and-nutrition-of-guinea-pigs
- 『The Laboratory Rabbit, Guinea Pig, Hamster, and Other Rodents』の「Biology and Diseases of Guinea Pigs」(獣医学の教科書・PMCで公開)https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7158311/
※イラスト・一部の画像はAIで生成しています。写真は実際のルルとごまおです。
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